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2025-06-14

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歯茎のおでき?フィステル徹底解説

歯茎のおでき、その正体は?

歯茎にプツッとできた「おでき」や「ニキビ」のようなもの。鏡を見てびっくりした経験はありませんか?多くの場合、これは「フィステル」と呼ばれるものです。

「フィステル」という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、これは歯の根の先にできた膿の袋(膿瘍)と、その膿が歯茎の外に出てくるための通り道を指します。まるで、内部の炎症が外に排出しようとしているかのような状態なのです。

このフィステル、実は多くの人が気づかないうちに発症していることがあります。なぜなら、必ずしも痛みを伴うわけではないからです。しかし、痛みがないからといって安心はできません。その裏には、歯の深刻な問題が隠されている可能性が高いのです。


フィステルの原因は?

ほとんどが「歯の根の病気」

フィステルの最も一般的な原因は、歯の根の先に細菌が感染し、炎症が起こる「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」です。

具体的には、次のような場合に発生しやすくなります。

  • 深い虫歯の放置: 虫歯が進行して神経にまで達し、そのまま放置されると、神経が死んで細菌感染が根の先に広がります。
  • 過去の根管治療の不備: 以前に行った根の治療(根管治療)が不十分だったり、時間が経って再び細菌感染が起こったりすることで、根の先に膿が溜まることがあります。
  • 歯の神経の損傷: 事故などで歯を強くぶつけた際、歯の神経が損傷し、時間とともに感染を引き起こすことがあります。
  • 歯周病の悪化: 重度の歯周病が進行し、歯を支える骨が溶けていく過程で、歯の根の周りに膿が溜まることもあります。

これらの原因により、歯の根の先に膿が溜まると、その膿は行き場を失い、最終的に歯茎の表面に「フィステル」として現れるのです。これは、体がお口の中の炎症を外に出そうとする防御反応とも言えます。


見逃さないで!フィステルの症状

フィステルは、様々な症状を伴って現れますが、中には自覚症状がほとんどないケースもあり、気づかないうちに悪化していることもあります。

目で見てわかる特徴

  • 歯茎の白いプツプツ(できもの): 最も分かりやすい症状です。歯茎の表面に、まるでニキビのような白い、または赤っぽい小さな膨らみが見られます。これが膿の出口になります。
  • 膿の排出: 押すと膿が出てきたり、自然に膿がにじみ出てきたりすることがあります。膿の色は、透明に近いものから、白っぽいもの、黄色っぽいものまで様々です。
  • 同じ場所に繰り返しできる: 一度治ったように見えても、また同じ場所にプツプツができることを繰り返す場合があります。これは、根本の原因が解決されていない証拠です。

感じる症状

  • 違和感や鈍い痛み: 普段は痛みがなくても、歯を噛んだ時に違和感があったり、歯茎に鈍い痛みを感じたりすることがあります。
  • 歯茎の腫れ: フィステルの周りの歯茎が、少し腫れているように見えることがあります。
  • 膿の味や臭い: 口の中に膿の味や臭いを感じることがあります。これは、フィステルから膿が排出されている証拠です。
  • 顔の腫れ(稀に): 非常に稀ですが、炎症が顔全体に広がり、顔が腫れることもあります。これはかなり重症化したサインです。

「痛みがないから大丈夫」と自己判断してしまうのは大変危険です。 痛みがないのは、膿がスムーズに排出されているだけで、感染自体は続いている状態だからです。もしこれらの症状に心当たりがあるなら、すぐに歯科医院を受診してください。


フィステルを放置するとどうなる?

「フィステルができてしまったけれど、痛みがないから大丈夫だろう」 「自然に治るんじゃないか?」

このように考えて、歯科医院への受診をためらっている方もいるかもしれません。しかし、フィステルは自然に治ることはありません。放置すると、むしろ状態は悪化し、様々なリスクが生じます。

感染が広がる

フィステルは、歯の根の先の細菌感染が原因で発生しています。放置すると、この細菌感染がさらに拡大し、以下のような深刻な問題を引き起こす可能性があります。

  • 周囲の歯への影響: 感染が拡大し、隣接する歯の根にも影響を及ぼすことがあります。
  • 顎の骨への影響: 歯を支えている顎の骨が溶けてしまうことがあります。骨が破壊されると、歯がグラグラしたり、最悪の場合、抜歯が必要になったりします。
  • 全身への影響: 非常に稀ですが、口腔内の細菌が血液中に入り込み、心臓の病気や糖尿病などの全身疾患に悪影響を及ぼす可能性も指摘されています。特に免疫力が低下している方は注意が必要です。

治療が難しくなる・選択肢が狭まる

フィステルを放置すればするほど、歯の根の先の状態は悪化し、治療が難しくなります。

  • 根管治療の成功率の低下: 感染が根の奥深くまで広がると、一般的な根管治療だけでは治癒が難しくなることがあります。
  • 外科的処置の必要性: 根管治療だけでは対応できない場合、外科的に歯茎を切開し、感染源を除去する手術が必要になることがあります。
  • 抜歯の可能性: 最悪の場合、歯の根の破壊が著しく、歯を救うことができなくなり、抜歯せざるを得ない状況に陥ることもあります。大切な歯を失ってしまうことにもなりかねません。

痛みが突然現れる可能性

今は痛みがないフィステルも、体の抵抗力が落ちたり、疲れていたりすると、急に激しい痛みや腫れを伴うことがあります。連休中や夜間など、すぐに歯科医院を受診できないタイミングで症状が悪化することも少なくありません。

これらのリスクを避けるためにも、フィステルに気づいたら、痛みの有無にかかわらず、できるだけ早く歯科医院を受診することが非常に重要です。


歯科医院での検査と治療の流れ

「フィステルがあるかもしれない」と感じたら、まずは歯科医院を受診しましょう。どのような検査をして、どのような治療が行われるのか、一般的な流れを理解しておくと、安心して受診できるはずです。

検査・診断

歯科医院では、まずあなたの症状を詳しくお伺いします。

  1. 視診・触診: 歯茎の状態を直接見て、触って確認します。フィステルの有無、大きさ、膿の排出状況などをチェックします。
  2. レントゲン検査: 歯の根の先の状態を確認するために、レントゲン写真を撮影します。この検査は、肉眼では見えない骨の中の膿の袋の有無や大きさ、歯の根の状態、周囲の骨の破壊状況などを正確に把握するために非常に重要です。

これらの検査によって、フィステルが歯の根の病気によるものなのか、それとも他の原因があるのかを診断し、最適な治療計画を立てます。

主な治療法

フィステルの治療は、その根本原因である歯の根の感染を除去することが目的となります。

  • 根管治療(こんかんちりょう):

    • フィステルの原因が歯の根の感染である場合、最も一般的な治療法です。
    • 歯の内部にある感染した神経や血管、細菌などを徹底的に除去し、根管内をきれいに消毒します。その後、根管内を隙間なく薬剤で充填し、細菌が再び侵入しないようにします。
    • この治療は、歯の内部をきれいにするための非常に精密な作業が必要です。
    • 根管治療後は、被せ物(クラウン)などを装着して歯を保護します。
    • 根管治療についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください:[精密根管治療とは?成功率を高める歯科治療の秘密]
  • 外科的処置(歯根端切除術など):

    • 根管治療だけでは感染源を除去できない場合や、すでに根の先に大きな膿の袋ができてしまっている場合などに検討される治療法です。
    • 歯茎を切開し、歯の根の先にある感染部分や膿の袋を直接除去します。
  • 抜歯(ばっし):

    • 残念ながら、歯の根の破壊が著しく、上記の治療では歯を救うことができないと判断された場合に、最終的な選択肢として抜歯が行われます。
    • 抜歯後は、ブリッジ、入れ歯、インプラントなどの方法で失われた歯を補うことになります。

フィステルの治療は、一度で終わるものではなく、数回にわたって通院が必要となる場合がほとんどです。しかし、適切な治療を受ければ、歯を救い、再発を防ぐことができます。


迷わず歯科医院へ!早期受診が未来を変える

歯茎にできたおでき、ニキビのようなもの。 それがもし「フィステル」だったら、痛みがないからといって決して放置しないでください。

フィステルは、体のSOSサインです。その裏には、歯の根の深刻な感染が隠されており、放っておけば歯を失うだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

「もしかしたらフィステルかも…」 「気になる症状があるけれど、受診をためらっている…」

もし、あなたがそう思っているなら、ぜひ勇気を出して歯科医院にご相談ください。

早期に受診することで、治療は比較的簡単で済み、大切な歯を守れる可能性が高まります。 私たちの歯科医院では、患者様一人ひとりの状態を丁寧に診察し、分かりやすい説明と安心できる治療を心がけています。

あなたのお口の健康と、笑顔のために。気になる症状があれば、お早めに私たちにご相談ください。

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