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2025-08-02

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MTAセメントと歯髄温存療法で歯の神経を残す

もう抜髄は避けたい…虫歯が深くても歯の神経を残す方法

 

「虫歯が深くて神経を抜くしかない」「もう抜歯するしかない」と他院で言われて、ショックを受けていませんか?

歯の神経(歯髄)を抜く抜髄(ばつずい)は、歯に栄養を送る血管も失うため、歯がもろくなり、破折するリスクが高まります。結果として、抜髄した歯の寿命は短くなってしまうことが少なくありません。大切な歯を1本でも長く残したいと願う患者様にとって、抜髄はできれば避けたい選択肢の一つでしょう。

しかし、諦める必要はありません。近年、歯科医療の進歩により、虫歯が深くても歯の神経を抜かずに済む可能性のある治療法が確立されつつあります。それが、「MTAセメントと歯髄温存療法(しずいおんぞんりょうほう)」です。

この記事では、MTAセメントと歯髄温存療法がどのような治療なのか、なぜ歯の神経を残せるのか、そして当院がこの治療にどのように取り組んでいるのかを詳しく解説します。この記事を読んでいただくことで、ご自身の歯を守るための新たな選択肢を知っていただければ幸いです。

 

歯の神経を残す?MTAセメントと歯髄温存療法とは

 

まずは、MTAセメントと歯髄温存療法がどのようなものか、それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

MTAセメントとは

 

MTAセメントとは、優れた生体親和性(せいたいしんわせい)と封鎖性(ふうさせい)、そして高い殺菌効果を持つ特殊な歯科用セメントです。虫歯で失われた歯の組織を補う材料として、近年注目されています。

 

MTAセメントの3つの特徴

 

  • 生体親和性が高い: 体の組織に馴染みやすく、歯の組織への刺激が少ないため、治療後の痛みが少なく、治癒が促進されやすいという特徴があります。歯茎や骨などの組織と一体化しやすく、治療部位が安定します。
  • 封鎖性が高い: MTAセメントは、硬化する際にわずかに膨張する性質があります。これにより、歯の組織とMTAセメントの間に隙間ができにくく、細菌の侵入を強力に防ぐことができます。この高い封鎖性が、再感染を防ぐ上で非常に重要な役割を果たします。
  • 硬組織誘導能(こうそしきゆうどうのう): MTAセメントには、象牙質(ぞうげしつ)などの歯の硬い組織の形成を促す働きがあります。虫歯によって失われた組織の再生を助けるため、歯髄温存療法の成功率を高めることができます。

従来の歯科用セメントと比較しても、MTAセメントはこれらの優れた特性により、歯の神経を残す治療に最適な材料であるとされています。

 

歯髄温存療法とは

 

歯髄温存療法とは、虫歯が深くて歯の神経にまで達してしまった場合でも、感染していない健康な神経をできるだけ残すことを目的とした治療法です。

 

従来の抜髄との比較

 

抜髄は、虫歯に感染した神経をすべて取り除き、歯の根の中を消毒・洗浄して薬を詰める治療法です。これは確実に感染源を取り除く方法ですが、歯が死んだ状態になってしまうため、以下のようなデメリットがありました。

項目 抜髄(従来の治療法) 歯髄温存療法(MTAセメント使用)
治療の目的 感染した神経をすべて除去する 感染した部分だけを除去し、健康な神経を残す
歯の寿命 歯がもろくなり、破折しやすいため短くなる 歯に栄養が供給され、抜髄した歯より長持ちしやすい
治療期間 根管治療に数回の通院が必要になることが多い 基本的に1回で完了することが多い
治療後の痛み 治療後の数日間、鈍い痛みが出ることがある ほとんどの場合、痛みが少ない
再発リスク 根管内の再感染により再発することがある MTAセメントの高い封鎖性により再発リスクを軽減
費用 保険診療が適用されることが多い 基本的に自費診療(保険適用外)

このように、MTAセメントを用いた歯髄温存療法は、抜髄のデメリットを回避し、患者様の歯を生涯にわたって守る可能性を高める治療法なのです。

 

歯髄温存療法の適応症と具体的な治療の流れ

 

MTAセメントを用いた歯髄温存療法は、すべてのケースに適用できるわけではありません。当院では、患者様の口腔内の状態を正確に診断し、適応可能かどうかを慎重に判断します。

 

治療の適応症例

 

MTAセメントによる歯髄温存療法の最も良い適応症例は、虫歯が深く、神経に非常に近いか、ごく一部が露出してしまったものの、歯髄に不可逆的な炎症が起きていないケースです。

  • C2(中等度の虫歯):象牙質まで進行しているが、まだ神経に達していない虫歯。
  • C3(重度の虫歯):虫歯が神経にまで達してしまったが、痛みや炎症が軽度で、神経がまだ生きている場合。

当院では、これらのケースでも安易に抜髄を勧めるのではなく、MTAセメントによる歯髄温存療法という選択肢を提示しています。

 

治療の非適応症例

 

一方、以下のようなケースはMTAセメントによる歯髄温存療法の対象外となります。

  • 歯髄がすでに壊死しているケース:虫歯菌が神経を完全に破壊し、歯の神経が死んでしまっている場合です。
  • 歯の根の先に病変(根尖病変)があるケース:神経が感染し、その炎症が歯の根の先にある顎の骨にまで広がってしまっている場合です。
  • 歯髄に強い自発痛や、冷温痛が持続的に起こるケース:これは神経に不可逆的な炎症が起きているサインであり、抜髄が必要となります。

これらのケースでは、無理に歯髄温存療法を行うと、感染が完全に除去できずに痛みが続いたり、治療失敗の原因となったりするリスクがあるため、適切な診断が不可欠です。

 

当院における治療の流れ

 

当院では、MTAセメントを用いた歯髄温存療法を成功させるために、以下のステップで慎重に治療を進めていきます。

 

1. 精密な診断とカウンセリング

 

ご来院いただいた患者様には、まず口腔内の状態を詳細に検査します。

  • 問診:自覚症状(痛み、冷温刺激への反応など)を詳しくお伺いします。
  • 歯科用CT撮影:従来のレントゲンでは見えない、歯の内部構造や根尖病変の有無を立体的に把握します。
  • マイクロスコープによる診断:肉眼では確認できないような微細な虫歯や神経の状態を、最大20倍に拡大して確認します。

これらの結果をもとに、MTAセメントによる歯髄温存療法が適応可能か、そして治療の成功率について、患者様と十分に話し合います。

 

2. ラバーダム防湿と虫歯の除去

 

治療に入る際は、まずラバーダム防湿という処置を行います。

  • ラバーダム防湿とは:治療する歯だけをゴムのシートで隔離し、唾液や細菌の侵入を防ぐ方法です。この処置により、無菌的な状態で治療を行うことができるため、MTAセメントを用いた歯髄温存療法の成功率が格段に向上します。

ラバーダム防湿が完了したら、マイクロスコープで視野を拡大しながら、感染した虫歯の部分を慎重に除去していきます。

 

3. MTAセメントの貼付

 

虫歯を除去し、感染した神経部分を最小限に削り取った後、露出した健康な神経の上にMTAセメントを貼付します。このMTAセメントが、歯の組織の再生を促し、外部からの細菌の侵入を強力に防ぎます。

 

4. 最終的な修復

 

MTAセメントが硬化した後、その上をレジンやセラミックなどの最終的な修復物で覆い、歯の形を整えます。セラミック修復を行うことで、歯の強度を回復させ、再発リスクをさらに低減させることが可能です。

 

歯髄温存療法のメリット・デメリット

 

どんな治療にも、メリットとデメリットが存在します。MTAセメントと歯髄温存療法について、正直にお伝えします。

 

MTAセメントと歯髄温存療法のメリット

 

  • 歯の寿命を延ばせる可能性: 歯の神経が残ることで、歯に栄養が供給され続け、歯がもろくなるのを防ぎ、結果として歯を長く使うことができます。
  • 治療後の痛みが少ない: 歯の神経をすべて抜くわけではないため、抜髄後のような鈍い痛みがほとんどなく、治療後の回復がスムーズです。
  • 再治療のリスク軽減: MTAセメントの高い封鎖性により、細菌の再侵入を防ぎ、再感染による再治療のリスクを低減できます。
  • 治療期間が短い: 一般的に抜髄は複数回の通院が必要ですが、歯髄温存療法は基本的に1回の治療で完了することが多いため、患者様の負担を軽減できます。

 

デメリットと注意点

 

  • 保険適用外(自由診療): MTAセメントを用いた治療は、基本的に保険診療の対象外となります。そのため、保険診療に比べて費用が高くなるというデメリットがあります。費用については、カウンセリング時に明確にお伝えします。
  • すべてのケースに適用できるわけではない: 前述の通り、すでに神経が壊死している場合など、適用できないケースがあります。
  • 治療の難易度が高い: 歯の神経の感染部分を正確に見極め、無菌的な環境で処置を行う必要があるため、高い技術と知識、そしてマイクロスコープなどの専門的な設備が不可欠です。

 

MTAセメントと歯髄温存療法、当院の強み

当院は、「大切な人にする歯科医療をあなたに。」という診療理念のもと、患者様ご自身の歯を1本でも多く残すことに情熱を注いでいます。そのために、MTAセメントと歯髄温存療法に特に力を入れ、以下のような取り組みを行っています。

 

1. マイクロスコープによる精密治療

 

MTAセメントを用いた歯髄温存療法を成功させるためには、肉眼では見えないレベルでの精密な治療が不可欠です。当院では、歯科用マイクロスコープを全治療で活用し、肉眼の最大20倍に視野を拡大することで、虫歯の取り残しを防ぎ、健康な歯質を最大限温存します。

 

2. ラバーダム防湿の徹底

 

治療中に唾液や細菌が治療部位に侵入してしまうと、感染リスクが高まり、治療が失敗する原因となります。当院では、MTAセメントを用いた歯髄温存療法だけでなく、虫歯治療や根管治療においてもラバーダム防湿を徹底し、無菌的な環境下での治療を実現しています。

 

3. 正確な診断を可能にする歯科用CT

 

MTAセメントによる歯髄温存療法が可能かどうかを正確に診断するためには、歯の内部構造や根尖病変の有無を詳細に把握する必要があります。当院では、歯科用CTを導入し、三次元的な画像診断を行うことで、より精密な治療計画を立てることが可能です。

 

4. 熟練した歯科医師による専門性の高い治療

 

MTAセメントによる歯髄温存療法は、非常に繊細な技術が求められる治療です。当院の歯科医師は、この分野における豊富な知識と経験を持ち、常に最新の知見を取り入れながら、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療を提供しています。

 

まとめ:もう抜歯や抜髄を諦めないで

 

「深い虫歯だから」「痛いから」という理由で、安易に歯の神経を抜いたり、抜歯したりする時代は終わりを迎えつつあります。MTAセメントと歯髄温存療法は、患者様ご自身の歯をできるだけ長く、健康に保つための画期的な治療法です。

この治療法は、歯に本来備わっている生命力を最大限に引き出し、治療後の歯がもろくなるのを防ぐことで、患者様のQOL(生活の質)向上にも貢献します。

しかし、MTAセメントと歯髄温存療法は、すべての歯科医院で受けられるわけではありません。当院では、マイクロスコープや歯科用CT、ラバーダム防湿といった最新設備と、豊富な知識・経験を持つ歯科医師が連携し、この難易度の高い治療を成功に導いています。

もし、あなたが「自分の歯を残したい」「抜髄を避けたい」とお考えなら、もう諦めないでください。まずは一度、&DENTAL谷町4丁目歯科・矯正歯科にご相談ください。丁寧なカウンセリングと精密な検査で、あなたの歯の可能性を一緒に探っていきましょう。

当院は谷町四丁目駅・堺筋本町駅からアクセスしやすい立地で、平日も土日も診療しております。皆様のご来院を心よりお待ちしております。


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